2009年07月06日

名言集 その○



人は

まっすぐにものを見る眼を持って生まれ

後天的に獲得した斜めに見る眼をもてはやし

いつかまた手放していく

ならば早くに手放した者勝ち

そうすることが難しいこの世ではあるけど

井上雄彦「バガボンド 24巻」










山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。

智(ち)に働けば角(かど)が立つ。

情に棹(さお)させば流される。

意地を通せば窮屈だ。

とかくに人の世は住みにくい。

住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。

どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画(え)が出来る。


人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。

やはり向う三軒|両隣りにちらちらするただの人である。

ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。

あれば人でなしの国へ行くばかりだ。

人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。


 越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、

寛容(くつろげ)て、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。



夏目漱石「草枕」
posted by フェイサン at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 哲学と生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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